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野村 崚太×Peaceful Morning株式会社【長期インターン体験談】

「自分自身で興味を持ったものについては、とことん調べてみたくなるんです。」

そう笑顔で語ってくれたのは、関西大学 総合情報学部3年生の野村 崚太(ノムラ リョウタ)さんだ。

2020年4月。世間ではコロナ禍のピークを迎えた。授業のリモート化、サークル活動やアルバイトの制限。自粛ムードが漂っていたことは、誰もが痛感しているだろう。

幼少期から、『野球、テニス、陸上、絵、読書』と自分が興味のあることにとことん挑戦していた野村さんにとっても、冴えない大学生活が始まった。

そのような状況下で友人と近況報告をした時のこと。

長期インターンという新たな可能性に出会ったという。

2021年12月から、野村さんは大阪府高槻市に住みながら、神奈川県横浜市に本社を持つPeaceful Morning株式会社にて、記事の執筆やSNS運用の仕事を担っている。

今回野村さんには、これまでの人生から、長期インターンを始めた背景、インターン先での学びについて話を伺った。

長期インターンとの出会い

好奇心の強さは幼少期から

「大学1年生の時、友人が既に長期インターンをやっていて、なんだそれ。と興味を抱いたことがきっかけです。」と話してくれた。友人から受け取った長期インターンの情報は、新たな光が差し込んだかのごとく、興味のそそられる内容だったそうだ。自粛中、時間にも余裕があった野村さんはすぐに机に向かい、主に求人情報サイト『wantedly』にて検索をかけはじめた。

幼い頃、兵庫県朝来市に生まれた野村さん。自然豊かな地域で、ご近所付き合いも盛んだったという。

ご家族の中では末っ子かつ、地域でも歳上の方が周囲に多かったため、大人から影響を受けることが多かったそうだ。

趣味の絵についても「描き始めたきっかけは、母が描いているのを近くで見ていて…」と話してくれた。

あまり特定のジャンルに縛られず、興味を持ったものに進んでチャレンジする野村さんだからこそ、長期インターンに対しても前向きになれたのだろう。

不安を持ちながらも新たな世界へ

とはいえ、人と話すのが得意ではないと感じている野村さんにとって、初めはインターンに対する気後れもあったそうだ。時にはやらない理由も探したと、当時を懐かしむような笑顔を交え、伝えてくれた。それでも、実際にPeaceful Morningでインターンを始めたのは、ひとつのきっかけがあった。

その引き金は、初めてのインターン面接を、他社で受けた時に遡る。

「初めて受けた面接で、印象に残る質問をされました。そこで、改めて自分が何をしたいのか考え直しました。」と話してくれた。

『あなたがお金にも困っておらず、裕福で好きなことをしながら暮らせる時、一体何を成し遂げますか?』

面接官からの問いかけに対し、野村さんはうまく答えることができぬまま、この面接を終えたそうだ。

この経験から、現状維持のままなんとなくインターン先を探すのではなく、自分はどのように生きていきたいのか、深く考えるようになったという。熟考するための材料としては、幼少期から大好きだった読書。

とにかく自分と向き合うために本を手に取ったとのこと。昔からの趣味が、野村さんを支えてくれた。

自分にとって”大切”ってなんだろう

1社目の面接での経験を通して、野村さんには大切にしたい2つの軸が生まれた。

『場所にとらわれず働きたい』『自分や他者の生活をより豊かにしたい』

場所にとらわれない働き方を理想に感じた彼は、フルリモートで働くことを前提条件とし、長期インターン先を探したという。

幼少期からの好奇心はここでも強く発揮された。

「せっかくフルリモートで働くのであれば、住んでいる関西ではなく、あえて普段全く関わることのない関東に絞って探してみようと思いました。」と話してくれた。

彼の好奇心から生まれる発想は、どこか物事を俯瞰的に見ながら、自分ごととして捉えることのできる柔軟さを帯びていた。

自分や他者の生活をより豊かにしたいと思った時、本でもよく読んでいた、業務自動化技術 ”Robotic Process Automation” (以下RPA)に可能性を感じたという。

RPAとは、従来人間が行っていたパソコン上の業務をロボットが自動化することで、仕事の効率化を図るテクノロジーのことだ。現在、生産人口年齢の減少による労働力不足に伴い注目されている。

2つの軸にしぼって、再度wantedlyにてインターン先を探した野村さん。結果、現在長期インターン生として所属している、Peaceful Morning株式会社に出会った。

フルリモートで始まったインターン

物理的な距離が生む課題に直面

Peaceful Morning株式会社で働きはじめた野村さん。

”仕事を自動化するテクノロジーであるRPAを活用し、「我慢しないで働ける社会を創る」の実現”を目指している会社だ。

先述の通り、野村さんは主に、RPAHACKといったサイトの執筆及び、サイトの認知度をあげるためのSNS運用を行っている。どちらの業務も基本的にはインターン生のみで運営している、裁量のある仕事だ。

実際にフルリモートで始まったインターン。自分で望んでいた環境だったものの、簡単なことばかりではなかった。

入社した当初は、共に働いている仲間と顔を合わせる機会も圧倒的に少ないことから、相手の心境を汲み取るのがとても難しかったという。

業務を行うにあたって、仲間にどこまで頼っていいのか分からず躊躇してしまうこともあったそうだ。

「気を遣って躊躇し続けた結果、業務を自分の手いっぱいにしてしまい、逆に周囲の仲間に迷惑をかけたこともありました。」と語ってくれた。

それでもめげずに続けてきた原動力は一体どこから

「周囲の仲間があたたかい言葉をかけてくれて…。」

失敗に対してぶつかってくる仲間はいなかったそうだ。それどころか周囲の皆は、『もっと頼っていいんだよ。皆で考えてみよう。』と提案までしてくれたという。

当時の経験から、「自分で調べる姿勢はとても重要だと思います。しかし、それと同時に周囲の仲間と言葉を重ねて、意見を交換することは、周りのお客様や会社のためにも本当に大切なことだと気づきました。」と語ってくれた。

実際に、週1回の定例ミーティング以外にも頻繁に連絡を取り、意見交換を行うようになったそうだ。

半年続けて大変だったこと

半年以上Peaceful Morningでインターンを続けてきた野村さんが、周囲の仲間との対話をとても大切にしているエピソードは上記経験にとどまらなかった。

業務でとても難しいと感じることは、正確な情報を発信するということだという。

情報社会が進むにつれて、世の中には正しい情報は勿論、正しくない情報も溢れかえった。

ただし、お客様がサイトに求めているのは、いつの時代も変わらず正確な情報である。

「正しい情報を発信するために、まずは自分で調べる情報量を増やすことが大切だと感じています。それに加えて、皆と意見を出し合い多角的な角度で考えることにも意識しています。」と話してくれた。

他のメンバーと幾度となく意見を交わし、より正確で、分かりやすい情報を発信することが、お客様の満足に直結すると感じているそうだ。

野村さんの紡ぎだす言葉からは、情報を必要としているお客様に対しての敬意が強く感じられた。

長期インターンを経て

どうしてそこまで自分ごととして考えられるのか

長期インターンを始めてから、約半年。

会社では大変なことも嬉しいこともたくさん味わってきただろう。

この長期インターンを通じて大切にしたいと思ったことは、「何事も自分ごと化して考えることです。」と話してくれた。

インターンを始める前は、会社ってどのようなことをしているのかも分からなかった。

自社事業のRPAがどこでどのように活用できるのかもあまり明確でなかった。

しかし、自分が業務に携わり始めたことで、最近は私生活でも『RPAがここに導入されたらもっと、働きやすいだろうな。』など自然と考えるケースも増えたという。

自分ごと化して考えることで視野が広がり、視野が広がることで、手札も増えた。

自分ごととして考えることは、一見自分のためと思われるかもしれない。

ただ、野村さんにとって、物事を自分ごと化して考えることができるのは、その先にいつも相手がいるから。

「自分が調べたこと、感じたことを相手に共有することで、相手の喜ぶ顔を見れることが嬉しいです。」そう語る野村さんは、今後どのような人生を歩んでいくのだろうか。

今後の歩みについて

「今後についてはまだ考え中です。ただ、キャリアプランとしては、マーケティングや市場調査、分析して情報を発信していくという職業に狙いを定めています。」と話してくれた。

インターンでの経験からも、自分が書いた記事がお客様のためになっていると実感できることにやりがいを感じている野村さん。

「今後不便に悩んでいる人にも正確な情報をお届けしていけるような人間になりたいです。」と伝えてくれた裏には、自分ごと化して、周囲の人と向き合い続ける野村さんの熱意が伝わった。

長期インターンに興味を持つ人へメッセージ

「やらない躊躇をするなら、勇気を持って始めてみてほしいです。理由は今まで知らない世界を感じ、視野が広がるからです。たとえ、将来的に活用する機会が少なくても、考える手段が増えるので長期インターンはとても意味のある時間になると思います。」と語ってくれた。

ただ、長期インターンがアルバイトよりも良いかといったら必ずしもそういうわけではないという。

その言葉には、野村さんが今までアルバイトや部活動、趣味などたくさんのことに興味を持ち、本気で打ち込んできたからこそ、『どんなことも一生懸命取り組むことで、必ず自分の糧になる。』といったメッセージが込められているように感じた。

「実際に自分自身、インターンを始めたことによって、今までには考えられなかった手札が増えました。自分が将来どのような仕事を、どのようにするか想像がつかない人や、長期インターンに興味をもった人には是非進んで挑戦してほしいです。」

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