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石川共笑×株式会社Another works【長期インターン体験】

楽しいを仕事に!

今回お話を伺ったのは、株式会社Another worksでマーケターとして活躍する石川共笑さん。

彼女は東洋大学経済学部の2年生でありながら、2社での長期インターン経験を持つ。

とても楽しく仕事を語ってくれる彼女の原動力はどこにあるのか、また2社の長期インターン経験から、長期インターンを楽しむエッセンスをシェアしたい。

浪人時代と長期インターンとの出会い

文転を決意した浪人時代

福岡県出身で、大学進学とともに上京する予定だった石川さん。

家族が東京に行く準備をすすめる中、浪人することを決意し実家ごと東京に引っ越して浪人生活が始まった。

池袋にある予備校に通いながら、たまの息抜きで都心の刺激を感じる中で「なぜ東京に来たのだろうか?なぜこんなに勉強する薬学部を目指しているんだろう?」と考えたという。

浪人生活の半ば過ぎ、なんとなくで受けた国語の模試の点数が想像より高く、文転を考えるようになった。親を説得したものの、膨大な暗記をしなければいけない科目が足を引っ張り、志望校の及第点には達しなかった。

2年目を迎えた浪人生活。AO入試の存在を知り、対策を講じて東洋大学経済学部への入学を果たした。

長期インターンとの出会い

一般入試に比べ、AO入試は結果が出るのが早い。

11月の末には合格が決まり、バイトをしようか考えたが様々な制約があった。髪も染めたいし、好きなネイルも楽しみたい。石川さんにとって我慢しなければいけないことが多すぎたのだ。

時間を持て余していた石川さんは、友人とイベントに足を運ぶことが多かったという。パンデミック以前、都心では彼女の好奇心をくすぐる多種多様なイベントが数多く開催されていた。

その中で、とある渋谷のコーワキングスペースで開催されたハッカソン(特定のテーマに対して様々な属性の人が意見やアイデアを出し合い一定の成果物で結果を競うイベント)に参加した石川さん。そこでベンチャー企業に勤める社会人と出会い、オフィスを訪問することになった。

大学入学前から長期インターンを経験

株式会社RYM&CO.にて初めての長期インターンを開始

大学入学前の12月、POTLUCKというテイクアウトサービスを行う株式会社RYM&CO.にて、マーケターとして彼女のインターン生活は幕を開けた。

オフィス訪問した際、社長から「マーケティングをやってみないか?」と声をかけられ、他のバイトのような制限がないことと、仕事の面白さに惹かれ当時4~5名規模だった同社に飛び込んだ。

高校時代、社会人サークルでスポーツをやっていた経験から大人ばかりへの環境に対する不安はなく、またAO入試の課題発表を通じてアウトプットすることに自信があったこともあり、長期インターンをすることに不安は無かったという。

株式会社RYM&CO.での業務内容

前述したとおり、株式会社RYM&CO.はPOTLUCKというテイクアウトサービスの事業を行う会社だ。様々な飲食店でのテイクアウトをすぐに受け取れ、定額で利用できる。

石川さんはメールでキャンペーンを打って顧客を誘導する施策やSNSの運用、同アプリで利用する写真の撮影を担務していた。

キャンペーンで必要なバナーを作成したり、誘導した顧客の成約率を高めるための施策を検討したりと、いわゆるWebマーケティングで必要なことを常に勉強しながらインターンに取り組んだ。

業務を通じて感じたこと

石川さんは株式会社RYM&CO.での長期インターン経験を3つの視点から振り返ってくれた。

1つ目は、新しいことが出来るようになる、という喜びについて。

インターンを続ける中で、新しいことへ挑戦する機会が増えていくのが楽しかった。業務をすすめる際に、いつもと違うことをやってみたり、本を読んでみたり、一生懸命目の前にあることをやってみたり。

『元々オタク気質で、調べまくってインプットするのが好きなんです。』と話す石川さん。

調べまくった情報をもとにとにかくトライする。これを繰り返していくことで、少しづつできることが増えていったそう。

インターンを通して、新しいことにどんどん挑戦できることが何より嬉しかったという。

2つ目は、コミュニケーションについて。

「職場にインターン生は、自分だけ。」社員も4,5人程度の環境だった。

サービスとして飲食を取り扱っていたこともあり、先輩社員と食事に行くことも多かった。THEベンチャー企業の環境で、みんなが何でもやる風土だったので、必然的にコミュニケーションが生まれた。

分からないことや初めて知ったことはみんなで共有する。互いに聴き合う環境だった。

3つ目は、マーケターとして必要な視点について。

バナーを作るなどのマーケティングの施策を打つ業務の中で、ただ作るのではなく、どうやったらCVRが上がるかを考えるようになった。

(CVR:Conversion Rateの略称。サイトに訪問した数と成約に至った数の割合などを指す。)

初めてマーケターとしての視点を意識して仕事に取り組んだ。

元々、大学入学のタイミングまでの予定で同社のインターンを開始したが、少し延長し大学1年生の6月に退社。約半年間、1社目の長期インターン経験を終えた。

2社目の長期インターンへ挑戦

気づいたら大学生活が、もう始まっていた。

パンデミックの影響をもろにうけてはじまった大学生活には、誰もが想像する華やかさはなかった。入学式も、サークル勧誘も、無駄にヨッ友が増える事もない。

長期インターンをしながら、石川さんの大学生活は何気なく始まっていた。

株式会社Another worksとの出会い

大学のコミュニティと繋がりにくかったが学外でユニークドットコムというコミュニティと出会い、インターン先を探していることを発信した。

U29ドットコムとは、ユニークな生き方をしている29歳以下の方の生き様を取り上げるインタビューメディアであり、3000名ほどのメンバーが参加するFacebookグループを運営している。

U29コミュニティを通じて5社ほどインターン先企業を紹介してもらい、ライティング職で応募。8月末には株式会社Another worksで長期インターンを開始した。

株式会社Another worksでの長期インターン業務内容

前職の経験から、ライティングスキルの必要性を感じ、Another workのnote運用を担当し、社員のインタビュー記事制作に取り組んだ。

元々、文章を書くのがあまり得意ではないかもと思っていたのでnote運用は石川さんにとってはチャンスだった。

次に、ToCメディアの立ち上げメンバーとして運用を行った。毎週1時間、外部のコンサルティングの人からSEOや記事の書き方について教わった。

SEO記事を作成する上で重要な、キーワード選定、構成作り、文章の書き方まで0ベースで学び、実践した。1社目で経験した以上に多くの指標を追い、数字が上がっていくのが楽しかったという。

そして、今は編集長として仕事をしている。サービスプラットフォームアプリのDL数を伸ばすことを目的に、記事を書いたり、コンテンツを作ったり、Google Analyticsを用いたサイト分析、レポーティングなどを一貫して担務している。

「開始当初はインターン生が約半分を占めていたので、同世代と繋がれるのがとにかく楽しかった。みんな会社もサービスも大好きで、とにかく頑張る、いい雰囲気の組織で楽しかった。部活とか、サークルみたいな感じでしたね。」

石川さんはインターンの活動を、とても楽しそうに語ってくれた。

仕事をする中での不安と解消法

石川さんが運営するのは、複業を検討する個人が対象のメディアだ。

石川さんの不安は、自身が複業をしたことが無いのに、複業について発信する事だった。自分が経験して事がないことについて書くのは、さぞ不安だっただろう。

そんな不安を抱いていた時に、社長から営業メンバーやCS(カスタマー・サクセス)の方の話を聴く事を勧められた。

「会社のメンバーとのコミュニケーションから、プロダクトについてより深く知り、クライアント企業が喜んでくれている姿をみたことで、自分の自信にもなりました。」と語る。

社内メンバーの誰もが、サービスに自信を持って仕事をしていること知り、石川さんの不安は解消したのだ。

1年以上働いて印象的だったこと

1つ目は、オフィスが移転したこと。

今まではメンバー同士で席を譲り合い、誰かが立ったら他の誰かが座れる、といった感じだったが、大きなオフィスに移転してその環境はガラっと変わったという。

物理的な労働環境が変わるということよりも、組織として大きくなっていることを実感したり、社員採用が増えているのを目の当たりにしたりすることで、会社のフェーズが変わっていることを実感した。

2つ目は、会社のリブランディングのタイミングを迎えたこと。

3期目、5月に会社のリブランディングが行われた。

ロゴ、サービス名などが変わって、メンバーも増えて、資金調達もして会社全体がお祭りみたいな感じだったそう。開発チームが徹夜で対応している姿をみて、みんなから情熱を感じた。

今後の進路

現在もインターンに取り組む石川さん。

最後に、今後の進路についてどう考えているのか聴いてみた。

今後の学生生活について

「3年生になるとサマーインターンや選考がはじまるので、大学生活も楽しみつつ、就活をしたいです。

そのためにも、直近は「仮説と検証」をテーマに、頭で考えてひたすら行動したい!

また、今後は他社でも長期インターンに取り組みたく、不確実な領域(嗜好品など)の顧客体験について研究したい、人の体験価値の向上に興味があります。」

就活についてどう考えてる?

「就活とは、世の中を知るための活動だと考えています。

意思決定は自分の経験からしか行われず、狭い世の中を見てる感覚なので、就活を存分に楽しみたいです。

知らないことは怖いし、就活はきついイメージが在ると思うけど、自分には楽しさを見つけることが出来ると思います。OB訪問は壁打ち。仮説をたてるための、検証ですね。」

長期インターンを検討している人へのメッセージ

「できるようになりたいとか、自分が成長したいと思うのなら、自信をもって飛び込んで欲しいです。

ただ、失敗を前提にやることはNG。失敗しない!と自信を持って、初めは人のためではなくわがままに自分のために働いてみて欲しいです。責任という感覚を持ち過ぎないことも大切だと思います。

きっとアルバイトより楽しいですよ!」