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弓削多雄翔×株式会社メイション【長期インターン体験談】

今回お話を伺ったのは、國學院大學 経済学部4年の弓削多 雄翔さん。

弓削多さんは3社での長期インターンに加えて、1年間の海外留学の経験を持つ。

一見キラキラした経歴のように見えるが、その背景には、長期インターン探しに苦戦したり、営業職で思うように数字が出なかったりと、苦労が多くあったという。

それらの状況をどう乗り越えたのか?今回のインタビューでは2社での長期インターン経験を振り返り、段階的な変化と成長のポイントをシェアしていく。

特に営業職に関心がある方に届いて欲しい。

“恐怖モチベ”で挑戦した1年生

「大学生になって初めての挑戦は、海外へ行くことだった」と語る弓削多さん。
ひたすら海外に行くことを考えていたそう。

「その後、タイ、シンガポール、ニュージーランドに行きましたが、理由はシンプルです。」

「自分に影響を与えてくださった、尊敬する先輩から『英語を勉強しておけ』と言われ、ひとまず海外に行くことにしました。」

人のモチベーションは2つに大別できると考える弓削多さん。
一つは”夢モチベ”、そしてもう一つは”恐怖モチベ”だ。
当時を振り返ると、”恐怖モチベ”が強かったという。

幼少期、経済的に大変だった経験から、漠然と”お金持ち”への憧れを抱いていた。

いわゆる”お金持ち”と言われる人と初めて接したのは、弓削多さんが大学1年生の時だった。

その方からも英語の重要性を説かれ、『とにかく英語力を身に着けなければ』という恐怖心のようなものが芽生えたという。これが彼の恐怖モチベのきっかけとなった。

なぜ長期インターンを?

初めの一歩目

英語力を身につけようと考え行動していた弓削多さん。

しかし、思うように英語を身につけることはできなかったそう。

そんな中、大学の先輩から長期インターンという仕組みがあることを教えてもらったことをきっかけに、自分から長期インターンの情報を検索したり、Wantedlyで長期インターン情報を探したりするように。

しかし、長期インターンに関する情報を知れば知るほど自分と比べて高学歴の学生が多くインターンをしていることが目に入り、彼の心の中には焦る気持ちが募っていったという。

焦る気持ちはありつつも、Wantedlyを使い10社ほど応募。そのうち、メッセージが返ってきたのは5社だった。

その後、メッセージ返ってきた5社のうち、4社は不合格。
唯一受かった株式会社 PLAN-Bで長期インターンに挑戦することを決めた。

株式会社 PLAN-Bで長期インターンを開始

大学生活にも慣れてきた2年次の6月、弓削多さんにとって初のインターン生活が幕を開ける。

業務内容としては、SEOを意識したLP(ランディング・ページ)制作を担当することに。絶対に成果を上げてやる!と強い気持ちで臨んでいた。

しかしその意気込みも虚しく、周りの優秀な学生たちに、ただただ圧倒されたという。

自分が優秀ではないことを再認識すると同時に、改めて自分も頑張ろう、と決意を新たに取り組んだ。

環境にも恵まれ、楽しく業務に取り組んでいたが、業務を通じて学べている実感が少なく同年9月、約3ヶ月間続けた株式会社 PLAN-Bでのインターン経験を終えた。

株式会社メイションにて2社目の長期インターンを開始

その後、知人の紹介で知った株式会社メイション(現:タメニー株式会社)にて、結婚式の二次会幹事代行業の営業職として2社目のインターンを開始。

業務内容は、ネット経由で予約してオフィス訪問してくださるお客様の対応を担務。結婚式の二次会を開きたいと思う方がサービスの対象者であった。

業務時間は平均すると7時間、週2ほどの頻度で約7ヶ月間続けた。

「最初は全然成果が出なくて辛かったです。」

オフィスを訪問してくださるお客様は、既に興味関心を持っている方。


そのため、成約率の平均は約70%だった。それに対し、弓削多さんの成約率は10~20%だったという。彼の口から、辛いという言葉が溢れるのも無理はない。

辛い気持ちと共に始まった株式会社メイションでのインターン。ここでの経験を弓削多さんは、「自分は段階的に成長できたと思う」と振り返る。

初めの変化で成約率が向上

インターン開始から約3ヶ月。先輩から「笑顔がなく怖い」とフィードバックをもらった。とにかく契約することだけを考えてしまい、無意識に攻撃的な態度でお客様と接していたのだ。

そんな自分を見兼ねてか、先輩から「契約の数字は一旦忘れて、商談後のお客様アンケートで最高点をもらうことにフォーカスしてみな!」と言われ、方針を変えたところ10〜20%だった成約率は40%程までに伸びた。

半年で成約率100%に

6ヶ月目を迎える頃、営業セミナーを開催する会社の卒業生の方が業務の相談に乗ってくれた。それも一度だけではなく、約2ヶ月間に渡っての間、親密にサポートして下さったという。

このサポートにより、お客様のタイプや、悩んでいるポイントを把握出来るようになり、徐々に成約率の数字にも変化が見られるようになる。

ついに成約率は80~100%までに向上。月間の売上では約300万円を達成した。

毎日のように先輩と対話し、自分が感じることを言語化し、アドバイスを真摯に受け止めることを繰り返したことで成約率がここまで大幅に伸びたのではないかと、弓削多さんは振り返る。

お客様との対話を通じて、お客様の本質的なニーズ(課題)を掴む力が身についていった。

そして、成約率100%を達成したときには「自分なら出来る」という自信や、営業スキルが

身についた。営業職の長期インターンは社会人として必要なスキルの実践の場として最適だったという。

長期インターン生活を振り返って

インターンをするうえ上で気をつけていた事

1つ目は身だしなみ。これは社会人として働くうえ上で当たり前のことだが意外と見落とされがちなポイントだ。

営業職だった弓削多さんは、初対面で相手に与える印象の重要性に気づいていた。

2つ目は、分からないことは正直に聴くこと。こういうタイプのお客様にはどう接すればいいのか?など、自分で考えて分からないことは先輩に質問をするようにしていた。

そして、そのためにも質問しやすい環境を自分で作る努力をすることが大切だという。人と良好な関係を築くには、シンプルに明るく接すること、元気よく挨拶すること、そして礼儀正しくすることが肝心で、他人から可愛がってもらうことも生きる術だと弓削多さんは考える。

一番の学びは「正しい人から教わることで成果が上がる」こと

自分が「誰から教わるか」によって結果が変わってくる。

ここで言う誰かというのは ”圧倒的成果を出している人”のこと。こういった方を見つけ、なるべくマンツーマンで教わることで自分も成果を出しやすくなる、という事を学んだ。

卒業生の先輩からもらったアドバイスで成約率が大きく変わったように、圧倒的な成果を出している人から学ぶことで目標達成のヒントを多く得られることがあると言えるだろう。

次のステップへ

株式会社メイションでのインターンをしながら、最後の3ヶ月はLIVESTAR(エイベックスグループによって運営されている登録型ライブ配信事務所)で長期インターンを経験後、改めて英語への熱意が再興し海外へ1年間の留学を決意。

こうして彼のインターン生活に休止符が打たれた。

今後のキャリアをどう考えている?

卒業後はどうするのか聞くと、「就職先はNECです。」と返ってきた。

これを聴いた時に、筆者は少しの疑念を抱いた。これまでベンチャー企業の長期インターンを複数社体験してきた彼がなぜここまでに大きく、歴史のあるいわゆる「大手企業」への就職を決めたのだろうか。

「大手企業には、大手企業になっただけの理由があるはずだと思うんです。その背景を探り、学びたいと思ってNECに決めました。」

「SIer」はBtoBのビジネス。普通に生活していたらどんな事をやっているのか見えにくいが、そこにはきっとビジネスチャンスがあると考えたことがNECを志望したきっかけになったという。

昔から憧れていた「お金持ち」になるためのビジネスチャンスを知りたかったのだ。

また、会社の仕事と私生活のバランスが取りやすいことも魅力だった。会社の仕事だけで自分のやりたいことを見つけることは難しいだろう、と考え、仕事以外のことにもチャレンジしたり、勉強したりする時間を取りたかったという。

長期インターンをやろうか悩んでいる人に一言!

最後に、長期インターンを検討している学生にメッセージをもらった。

「『長期インターンってそんなに難しいものではない!』と伝えたいです。」

「会社にいる人も自分と同じ人間だし、そこまで大きな違いがあるわけではない。

会社という環境は怖いものじゃないので、そんなに気負わなくていいと思いますよ。

今の自分があるのは、長期インターンのおかげですし、後悔していることは何一つありません。昔は自分のことが嫌いだったのですが、長期インターンを通して徐々に自信がついて嫌いな自分はいなくなりました。成果を出した経験が自信に変わったんですよね。それから、友人と話していて、『弓削多変わったね』と言われることも嬉しかったです。

始めてみて何か強い違和感を感じることがあれば辞めてもいいんじゃないかな。

それくらいの気持ちで、まずはやってみることをおすすめします。」

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