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森田拓×株式会社IOBI【長期インターン体験談】

森田さんサムネイル

「実現不可能なくらいがちょうどいいかな。」

快活にそう話すのは関西大学 総合情報学部の4年生の森田拓(モリタヒロ)さん。

オープンマインドな性格で自然とこちらも心を開いてしまう、

そんな不思議な爽やかさが感じられ、さすが営業経験者だなと感心してしまう。

どんな学生生活だったのだろう?とワクワクしながら話を聞いた。

幼少期から現在に至るまで、地元の大阪に住んでいる。

明るい性格で、家の中でゲームをするよりも、外で体を動かして遊んでいたい子供だった。

その反面、ものづくりが好きで、段ボールで工作をしたり、

母親の不要になった携帯電話を分解して遊んだりするようなところがあった。


小学校高学年の時に友人と始めた野球が面白く、

地元の公立中学校に入ると、そのまま野球部に入部。

野球部というと厳しそうなイメージがあるが、実際の部内の雰囲気はそんなイメージを覆し、

楽しんで野球をすることができ、ますます野球が好きになった。


高校は進学校へ。

野球部に入りながらも、国公立大学を目指し勉強に励むが、

希望は叶わずに関西大学総合情報学部へ進学。

総合情報学部を選んだ理由は、幅広い分野を学べるから。

父や親戚がエンジニアをしている関係で「プログラミングをやりたいな」という気持ちもあり、

メディア関係や経済学も学べ、そこから自分のやりたいことや適性を見出していくことに惹かれたからだった。

春休みの延長戦のような大学生活

勉強から解放され、希望に胸を膨らませてスタートを切った大学生活は

奇しくもコロナ禍への突入と同時だった。

前期はオンライン授業のみ。

せっかく大学に入学したのに、新しい友人を作るチャンスも、サークルや部活動に入ることもできず、まるで高校の春休みの延長線だった。

気持ちも生活も切り替えられずに、ゆっくりしすぎて勉強もおざなりになってしまっていた。

プログラミングにも苦手意識を持ってしまった。

後期からはオンライン授業に加え、待ちに待った通学も始まった。

友人を作りたくて学祭実行委員会にも入ったが、結局在籍中に学祭を開催することはできなかった。


当時は人が集まることに国からの規制がかかっていた。

飲食店や繁華街は緊急事態宣言が出るたびに20時に閉店してしまう。

今までのように実行委員全体で集まって食事や飲み会をすることは大学からも禁止されていたため、

気心知れた友人と少人数で集まって遊んでいた。

2年生までは勉強もそこそこに、遊びとバイトの日々を楽しんだ。

時給1000円以上の価値を生み出したい

22年3月、大学3年生の春から就職活動を始めた。

就職活動を始めたはいいが、

コロナ禍の制限された生活の中から、説得力のあるガクチカ(=学生時代に力を入れたこと)を話すことは難しく、

面接では自分の言葉で伝えることがうまくできなかった。

友人とは楽しく話せるはずなのに、なぜだろう。いつも聞き役だったからか?と悩んでいた。


そんな中で当時はアルバイトをファーストフード店と、デリバリーを掛け持ちしていた。

同じ時給1000円でも、

ファーストフード店のアルバイトはマニュアルがしっかりと決まっており、立ち仕事。

「めちゃくちゃ働いた!」と思って時計を見ても、まだ1時間しかたっていなかったこともあった。

反対にデリバリーのアルバイトは待機時間もあり、

ファーストフード店と比べると楽だなと感じていた。


「同じ1時間なのになんでこんなに違うんだろう?

こんなに違うってことは、自分の力で1時間1000円以上の価値を自分で産み出せるんじゃないかな?」と思うようになった。

同時に、就職活動の面接でつまづいていた部分を乗り越えるためには

インターンで営業とかやってみたらいいのかもしれないな…と考えるようになった。

また学生のうちに営業を経験して、市場価値を高めたいと感じていた。


自分なりに長期でインターンをやる条件を二つ決めた。

・法人の営業であること

・無形の商材であること(有形商材よりも営業力が着くと考えたため)

この二つを元にインターンを探していたが、ピンとくる会社にはなかなか出会えなかった。


そんな時、たまたま遊んだ友人が株式会社IOBI(イオビ)でインターンに励んでいた。

自身の現状を話しているうちに、友人がIOBIを紹介してくれることになった。

IOBIのインターンは営業職とライター職を募集していて、森田さんは迷わず営業を選んだ。

営業は完全成果報酬型だったが、

「これなら自分の力で1時間で1000円以上の価値を生み出せるやん!」と意気込んで、

ファーストフード店とデリバリーのアルバイトはすぐに辞めて、IOBIのインターン一本に絞った。


しかし現実はなかなか厳しく、簡単には結果に結びつかなかった。

初めての人にいきなり電話をかけることに抵抗感があり、

経営者の方に詰められたこともあった。

成果報酬型だったため、ノルマこそなかったが、

成果が出ないと給与が発生せず、遊びに行くお金もままならない。


急場凌ぎで、運送会社の倉庫の隙間バイトを始めた。

日払いではあるが、単純作業故のキツさがあった。

当時のスケジュールは、

昼はインターン(14時ー18時)

帰宅後に運送会社へ出勤し、寒い冷蔵倉庫内での作業(19時ー24時、23時ー翌朝5時)

早朝に帰宅し、昼過ぎにインターンへという生活。

その合間に就活もしていた。


ハードなスケジュールの中、体に疲労を抱えたままインターン先に出勤してもあまり身が入らない。

当然、結果にも結びつかない。

自分は何をやってるのか…

少し経った時に

「やっぱり俺、時給で働いちゃってるやん…」

と我に帰った。


初心に立ち帰り、インターンに本腰を入れ始めた。

「もっと営業を頑張ろう、営業力鍛えよう」

そう決意し、抵抗感のあったテレアポを克服すべく先輩のテレアポを横で聞いてみたり、

ロープレを一人でもしたり、営業の上手い方にロープレをお願いもしてみた。

紹介してくれた友人がインターン生の中で一番営業力があったため、

プライドを捨て、友人にわからないことを聞き、

今できることにガムシャラに取り組んだ末に、最初の契約が取れた。

手が震えるくらい、嬉しかった。

    IOBIの代表の石井智大さん

インターン先で契約が取れるようになってからは就職活動も段々とうまく行き始めた。

大学の戦略思考講座の選考にも通った。

2週間に一回のペースで売り上げ向上施策を発表するために、

チームメンバーと毎日夜中までZOOMで話し合ったり、

MATCHERで面接の練習をしたりした。


ハードな生活だったが、運送会社のアルバイトとインターンを掛け持ちしている頃よりも

毎日が楽しかった。

自身の日々の成長を実感でき、充実した日々だった。

多くの人に影響を与えられる人になりたい

就職先は今のインターン先のIOBIに決めた。

インターンを始めてしばらくした頃にインターン生向けの就職説明会があり、選考に進んだ。

最終的に経営幹部採用の内定を承諾したのは23年6月。


当初はレバレジーズなどの人材のベンチャー企業を志望していた。

しかし、なぜ自分がその企業に惹かれるのか深堀するうちに

「その企業を名の知れた企業にしていった過去の先輩達が凄い」

と思っていることに気づき、自分もそうした人になりたいと思うようになった。


また、人材業界を目指していた理由の中に、多くの人に影響を与えたいという思いがあった。

そう思うようになったのは、学生時代よく友人の相談役になっていた経験がもとにある。

友人の就職活動や恋愛の相談に乗っていると、

「こんなことを話すつもりじゃなかったのに、森田さんだから話してしまった。」

と言われることが多々あった。

そのとき少しでも友人の役に立てたのではないか、少しでも影響を与えられたのではないか?と思うと自己有用感が刺激され、

「もっと誰かに影響を与えられるようになりたい。」と思うようになったからだ。


しかし就職活動を進めるうちに、

人材業界では与えられる影響数には限りがあるんじゃないか?

という疑問も持ち始めた。


それであればIOBIのような事業会社に入り、組織を拡大していき、

そこで経験したことを将来的に他の人に還元することによって、もっと多くの人に影響を与えられるのではないか?と考えた。

これから上場し、事業を拡大していくフェーズにあるIOBIで、

「この会社を作り上げていった人の一人やで」と言われるような黄金世代を目指したいと、就職先を決めた。

20代でやりたいこと

仕事では、経営幹部採用で採用されたからには、幹部を目指していきたい。

そのためには会社の中で結果を残すことは勿論、当事者意識を持ち、

「もっとこの会社を良くしていくんだ」という想いを持って働く必要があると考えている。


プライベートでは「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」

をNetflixで見て、今後やりたいことを100個書き出してみた。

高所恐怖症だが、スカイダイビングやバンジージャンプに挑戦してみたい。

コロナで行けなかった海外旅行にも行ってみたい。そんな、お金があればすぐにでもできるようなこともあれば、

自分の本を出したい、会社での経験を積み、新しい事業にも挑戦してみたいなど、

今後の自分のがんばり次第なこともある。


「100個書き出してみて、これを2、30代でやるには時間が足りないな、

家でぐーたらNetflixを見てる場合じゃないなと思いました。」

と笑う森田さん。

でも、森田さんならできるんじゃないか?そう周囲に思わせることができる人柄だ。

一歩踏み出してみる

最後にインターンに挑戦しようか迷っている後輩たちへのメッセージを聞くと、

「失敗したらどうしよう…よりも、学生だからこそ失敗も大した失敗にならないから

まずは挑戦してみることが大事。」

という答えが返ってきた。


「市場価値を上げたい」

「スキルをつけたい」

「将来成功したい」

そのためには、学生のうちからインターンをやっておいた方がいいんだろうと思う学生は多い。

しかし、分かっていても行動に移せない学生が多いのが現状である。


ということは、「小さな一歩でもいいから踏み出してみる」

それだけで、他の多くの学生と差別化出来るし、その一歩は人生の中で大きな意味を持つ一歩に必ずなる。

一歩踏み出した先にあるのは、

「成功」か「失敗」ではなく、「成功」か「学び」である。

あとは小さな成功体験を積み重ねることで自ずと「なりたい自分」「成功している自分」に近づいて行くはずだ。

就活本に載っている人も、20代で起業して成功を収めている人も、

最初はただの学生だったはずだ。

「凄いな…」と圧倒されるような人と、私たちの違いは案外小さな積み重ねをしてきたかどうかの差だけなのかも知れない。


就活どうしよう…ガクチカに書けるようなことがないな…不安だな…

とスマホを握りしめ、手をこまねいているだけでは何も起こらない。

自分の「人生ストーリー」を作るのは他でもなく、自分である。

どうせなら最高に面白いストーリーを作ってみてはどうだろうか?

一歩外に出て、挑戦した先にある景色はきっと画面の中の世界よりも面白いはずだ。